“いじめ・非行をなくそう”やまがた県民運動について
山形県では、子どもたちをいじめから守り、非行を防止・根絶するために、平成25年度から“いじめ・非行をなくそう”やまがた県民運動を展開しています。
令和4年度、本運動は10年目を迎えます。
目的
いじめ・非行は、山形県の将来を担う青少年の健全な育成を妨げるものであり、その防止・根絶に向けては、学校のみならず、地域・家庭が連帯して「いじめ・非行を許さない・見逃さない」ことを徹底していく必要がある。
このため、県、教育機関、警察及び青少年健全育成団体などが一体となり、“いじめ・非行をなくそう”やまがた県民運動を展開することにより、子どもたちが率先して運動に取組むとともに、その取組みを大人も共有・共感し、具体的な行動につなげていく。
主催
山形県・山形県教育委員会・山形県警察・市町村・市町村教育委員会・山形県青少年育成県民会議(外部サイトへリンク)
主管
山形県青少年育成県民会議(外部サイトへリンク)
運動の基本方針
- 学校、家庭、地域が連携し、みんなでいじめ・非行を許さない社会づくりを進めていこう。
- いじめを受けて悩んでいる子どもたちが相談しやすい環境をつくっていこう。
令和3年度の取組み状況
(1)小・中学校・特別支援学校の児童生徒を対象とする取組み
“いじめ・非行をなくそう”標語の募集及び全県広報
- 県内の全小中学校及び特別支援学校に対し“いじめ・非行”の防止・根絶に向けた標語を募集したところ、合計55,093点の応募があり、各地区ごとに審査が行われ、下記の4点が優秀作品に輝きました。
- 令和3年度“いじめ・非行をなくそう”やまがた県民運動優秀標語
村山地区:いじめ菌 コロナといっしょに ふっ飛ばそう!(山形県立村山特別支援学校 中学部3年 小座間 翔英さん作)
最上地区:つながろう 今こそ心は ノーディスタンス(舟形町立舟形小学校5年 沼澤 直太さん作)
置賜地区:悩んだら ためこまないで まず相談(飯豊町立飯豊中学校3年 舘石 柚葵さん作)
庄内地区:認めあおう 違いは「個性」 十人十色(鶴岡市立櫛引中学校3年 渡部 ひよりさん作)
- 優秀作品については、青少年の健全育成に携わる関係者が一堂に集う山形県青少年健全育成県民大会(開催日:令和3年10月31日、オンライン開催)の場で作者を紹介(後日表彰状等送付)し、“いじめ・非行をなくそう”やまがた県民運動ポスター等各種広報媒体に掲載されました。
(2)高等学校の生徒を対象とする取組み
高校生徒会によるいじめ防止スローガンの作成、ポスターデザインの募集
- 県内の各高等学校において、生徒会等が主体となっていじめ防止スローガンを策定し、学校ごとにスローガンの実現に向けた様々な取組みが行われました。
⇒令和3年度いじめ・非行防止スローガン(PDF:811KB)
- 県内の高等学校に対し、“いじめ・非行をなくそう”やまがた県民運動のポスターデザインを募集したところ、計8点の応募があり、審査により優秀作品が選ばれました。
「児童・生徒と地域の大人の対話会」の実施
- 県内4地区において、子どもと地域の大人が互いに向き合い、いじめ防止のために何ができるのかを考える対話会を開催予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響により1地区では中止となりました。
コロナ禍の中でも、各地区の実情に応じて大人と子どもが真摯に向き合うことでお互いに学ぶことも多く、地域と子どものつながりが大事であると再認識できました。
(3)県内の各地域における取組み
- 県内各地域の推進機関・団体は、それぞれの計画に基づき、街頭及び学校での啓発活動やいじめ・非行防止のための講習会・懇談会等を開催するなど、積極的な活動を展開しました。
いじめ・非行防止セミナーの開催(山形県青少年健全育成県民大会の中で開催)
オンラインで開催した山形県青少年育成県民大会の場で、青少年のネット問題等をテーマに、一般社団法人ソーシャルメディア研究会チーフ技術指導員の竹内義博氏による「スマホ世代の子どもたちのために大人たちができること~withコロナの時代に向けて~」と題した講演と酒田市の優良事例発表を実施しました。
講演では、子どもたちのスマホ利用の現状やSNSでのいじめ、ネットを介した出会いで起こる被害等について、アンケート調査や啓発授業の実績をもとに解説。スマホの利用を禁止するのには限界があり、「正しく怖がり、賢く使う」方法を、大人も一緒に考えることが大切とのヒントが得られました。
また、第60回山形県少年の主張大会で、最優秀を受賞した小国町立叶水中学校3年野崎さよ子さんの主張(タイトル「一歩踏み出す」)をビデオ上映。東日本大震災による避難生活が、母の大胆でポジティブな行動力で楽しい記憶になったという実体験を語り、母の生き方に感銘を受けた自分も、これからは力強く一歩を踏み出していくとの決意にあふれる発表でした。
地域の大人のためのインターネット利用に関する研修会の開催
令和3年11月24日に県庁講堂にて開催。講師に山形大学学術研究院准教授の加藤寛子氏を迎え、「スマホとSNSに関する子どもたちの諸問題への対処について~「ネットいじめ」を防ぐためにできること~」と題しオンラインで講演をいただきました。いじめはどこでも起きうるものであり、「早期発見(いじめ発見を褒める)」「早期解決(被害者ファースト)」「未然防止教育(いじめ問題を考えるきっかけ作り)」が重要であるとの気付きが得られました。
(4)各種媒体による普及啓発
運動の概要について、詳しくは実施要綱をご覧ください
令和3年度”いじめ・非行をなくそう”やまがた県民運動実施要綱(PDF:397KB)
過去の取組み状況については、下記をご覧ください。