更新日:2021年2月5日
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山形県紅花振興協議会が世界農業遺産の認定に申請している「最上川流域の紅花システム~歴史と伝統がつなぐ山形の「最上紅花」~」について、1月27日に二次審査が行われました。
審査は、世界農業遺産等専門家会議委員と当地域をウェブ会議システムでつないで行われました。
はじめに、最上川流域の紅花システムの価値や魅力、認定基準に沿った特徴などを説明するプレゼンテーション動画をご覧いただき、その後、質疑応答が行われました。
質疑応答は、紅花の生産者や紅花を活用して地域活性化に取組む実践者などが中心となって対応し、地域が世界農業遺産の認定に大きな期待を寄せるとともに、紅花システムに誇りを持って活動していることや、将来に受け継いでいくという熱い想いを委員の方々に伝えることができました。
世界農業遺産への認定申請に係る承認の可否については、2月に発表される予定です。
山形県紅花振興協議会が世界農業遺産の認定に申請している「最上川流域の紅花システム~歴史と伝統がつなぐ山形の「最上紅花」~」が一次審査を通過し、11月13日に現地調査が行われました。
現地調査には、世界農業遺産等専門家会議委員2名を始めとする調査団が来県しました。紅花を中心とした複合経営を行っている生産者の圃場や、中山間地域において輪作を行っている現地、紅花学習に取組む小学校などにおいて、それぞれの取組みを説明、紹介しました。また、委員には染色用原料「紅餅」づくりや紅花染めを体験していただき、江戸時代と変わらない伝統的な技術への理解を深めていただくことができました。
委員からは、「地元の方々の熱意が伝わり、熱心な地域である」との感想がありました。また、このたびの申請に世界的な位置づけが示された点や、将来の面積拡大の見通しが示された点に評価をいただきました。
令和3年1月に二次審査が行われ、2月には世界農業遺産への認定申請が認められるかどうかが決まる予定です。
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山形県紅花振興協議会は、7月22日(水曜日)、世界農業遺産への認定申請に係る承認について申請しました。
最上川流域の紅花システム
~歴史と伝統がつなぐ山形の「最上紅花」~
最上川流域では、「赤」の染色用植物である紅花を、最上川流域の肥沃な土壌条件や、夏季の豊富な日射量、収穫時期に発生する川霧などの気象条件を活かして生産しています。最上川流域の巧みな土地利用により、紅花を中心とする輪作や二毛作、水稲等との複合経営を持続的に行ってきたのが、紅花システムです。当システムでは、多様な作物が栽培され、生計の保障に貢献するとともに、地域特有の食文化を育んできました。紅花は、現在も江戸時代とほぼ同じ手法で栽培され、農家自らが染色用原料である「紅餅」に加工しています。「紅餅」は、最上川舟運と北前船交易で全国に輸送され、日本の伝統的な装束、神事の赤色として欠かせないものとなりました。帰り荷でもたらされた雛人形などの上方文化は、現在も当地域に息づいています。紅花は、中近東を起源とし、シルクロードを経て日本に渡来しましたが、現在でもこのような染色用紅花の生産が現存するのは世界の中で当地域だけです。
最上川流域の紅花システムは、農作物や食文化の多様性を創出するとともに、日本の伝統文化の成立に貢献するなど、生物文化多様性を実現してきた持続可能な農業システムです。
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